驚異のフォトレタッチ・テクニック!?
弊社で設計監理を行う新築の建物は、工事とセットで竣工写真を手配する場合が多いです。
スタジオ側では不要物の消去や構図の補正など、プロならではの仕上げを行なっています。
今回、選定作業を進めるなかで超絶テクニックの一端を目にして驚いたので、思わず記事にしたくなりました。
建築設計事務所のブログ記事にしては風変わりな内容ですが、どうぞお楽しみください!


メインの立面写真をご覧いただきました。
電線・電柱の処理はしていただく約束になっていたので、ある程度は想像していましたが、こんなに綺麗さっぱりいなくなるとは、驚きです。
写真のレタッチでは、「不要物を消す」とはいうものの、実際には消し去るものの奥を描き足すことで成立しています。(電柱や電線を消すためには、その奥の壁や窓、植栽やフェンスなどを上書きすることで、消えたように見せる。)
基本的な仕組みは知っていても、いざここまでの技を見ると驚いてしまいます。
電柱も文字通り「根こそぎ」のようです。すごい。


続いて、斜めアングルの立面をご覧いただきました。電柱、電線、歩行者信号が見事に消えていますね。
この建物は、外壁をリブ付ALCパネル(軽くて丈夫なコンクリート素材)で仕上げています。
もともと壁一面にリブがタテに通っているので、レタッチのときにリブの位置がズレると一瞬で違和感が出てしまいます。
納めてもらった写真は全然違和感なくスジが通っています。カメラマンさん、大変だったんじゃないかしら…。
レタッチとは違う話ですが、細かいリブの外壁は写真や印刷で「モアレ(チラつき・縞模様)」が出て変な感じになることが多々あります。
この写真はなぜかモアレが出にくいです…?何か工夫があるのでしょうか。
以上、竣工写真にまつわるこぼれ話をお届けしました。
(撮影:株式会社エスエス名古屋支店)

